【ボードゲームアリーナ ルール解説 マルコポーロの旅路(The Voyages of Marco Polo)】当時の旅は大変!ヴェネチアから北京を目指せ!

BGAルール解説

どうも。

今回は、ボードゲームアリーナで遊べるマルコポーロの旅を体験できるゲーム『マルコポーロの旅路』のルールを解説していきます。旅をするゲームですが移動のコストはとても高く、当時の旅の大変さを再現しているゲームなので、ぜひ一度遊んでみてください。

ゲームの概要

・マルコポーロの旅路はどんなゲーム?

マルコポーロの旅路は、各プレイヤーがマルコポーロ、あるいはその関係者や当時の有名人となりヴェネチアから北京を目指すゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。

プレイ人数:2~4人
プレイ時間:33分
難易度:3/5
戦略:4/5
運:1/5
やり取り:1/5

※BGAより参照

・デザイナーの紹介

マルコポーロの旅路のデザイナーは、シモーネ・ルチアーニ氏とダニエレ・タシーニ氏です。この2人はBGAでも遊べる『ツォルキン』のデザイナーでもあります。

ゲームのルール

・ゲームの勝利/終了条件

全5ラウンドを終えるとゲームが終了し、最も勝利点を獲得しやプレイヤーの勝利となります。

・ゲームの準備

この準備はBGAでは自動で行われます。

メインボードを用意し、各プレイヤーのプレイヤー駒をヴェネチアに置きます。また、プレイ人数に応じた黒ダイス(2人:3個、3人:4個、4人:5個)をマーケットエリアの上に置きます。そして各種トークン(金・絹・胡椒・ラクダ)を用意します。
各プレイヤーには、

  • プレイヤーの色のダイス5個
  • 目的カード2枚(非公開)
  • キャラクターカード1枚
  • スタート契約タイル1枚
  • 交易所駒9個
  • ラクダトークン2個
  • 手番に応じたコイン
    スタートプレイヤー:7枚
    2番手:8枚
    3番手:9枚
    4番手:10枚

が配られます。

なお、2人プレイ時には中立ダイスを後述する「5コイン獲得エリア」に1個、「皇帝の恩寵エリア」に2個配置します。

・ゲームの流れ

各ラウンドは以下のアクションを行います。

1.ラウンド開始時のアクション
2.メインアクション
3.フリーアクション

1.ラウンド開始時のアクション

ラウンド開始時には以下のアクションを行います。

①ボーナスを得る

特定のキャラクターカードを持っているプレイヤーや、前のラウンドで小都市に交易所を置いていたプレイヤーは、そのボーナスをすべて得ることができます。ボーナスを得られる場所には「!」のマークが付いています。

②ダイスを振る

ボーナスを得たあとは、すべてのプレイヤーが自分のダイスをすべて振ります。
もしも、ダイスの出目の合計値が15以下だった場合は、15からその合計値を差し引いた数分、ラクダトークンかコインを受け取ることができます。

2.メインアクション

メインアクションは自分のダイスをメインボードの特定のエリアに置くことで行うことができます。
メインアクションは以下の通りです。

①マーケットエリア

マーケットエリアは、各種トークンを獲得することができます。
トークンを獲得するためには、指定された数のダイスを置く必要があります。ダイスの出目はバラバラでも置くことができますが、獲得できるトークンは出目の最低値のもの以下となります。

最低値最低値最低値最低値最低値最低値
必要なダイス数123456
3個金1個金2個金2個
ラクダ2個
金3個金3個
駒を1つ移動
金4個
2個絹1個絹2個絹2個
ラクダ1個
絹3個絹3個
ラクダ1個
1コイン
絹4個
1個胡椒1個胡椒2個胡椒2個
1コイン
胡椒3個胡椒3個
2コイン
胡椒4個
1個ラクダ1個ラクダ2個ラクダ3個ラクダ4個ラクダ5個ラクダ6個
②皇帝の恩寵エリア

皇帝の恩寵エリアは、ラクダトークン2個と胡椒・絹・金トークンのいずれか1個を獲得することができます。
トークンを獲得するためには、自分のダイスを1個置く必要があります。このエリアには左から順にダイスを置いていきます。2個目以降のダイスを置く場合は、前のダイスの出目と同数かそれ以上の出目のダイスを置く必要があります。

③契約の獲得エリア

契約の獲得エリアは、契約タイルを獲得することができます。
契約タイルを得るためには、自分のダイスを1個置く必要があります。置いたダイスの出目以下の契約タイルを1~2枚獲得することができます。なお、契約タイルは2枚までしか保持できないので、それ以上獲得した場合は2枚になるように捨てなければなりません。
さらに、5の出目ではラクダ1個か1コイン、6の出目ではラクダ2個か2コインを獲得できます。

なお、ラウンドの途中で場の契約タイルがすべてなくなった場合、新たな契約タイルを2枚、1と2の出目のマスに置きます。

④移動エリア

移動エリアは、自分のプレイヤー駒を移動することができます。
移動させるためには、自分のダイスを2個置く必要があります。置いたダイスの最低値の出目以下のマスを選択し、そのマスの指定されたコインを支払います。その後、自分のプレイヤー駒を移動させます。

プレイヤー駒は隣接している都市、あるいはオアシスに移動できます。
なお、その道中に追加コストがあった場合は、そのコストを支払わなければ移動することができません。

プレイヤー駒を移動させ、小都市や大都市で移動を終えた場合、自分の交易所駒をその都市に置きます。

小都市に交易所駒を置いた場合、その都市のボーナスが得られます。以降のラウンド開始時のボーナスを得るアクション時にも獲得することができます。

大都市に交易所駒を置いた場合、その大都市に初めて交易所駒を置いたプレイヤーはボーナスが得られます。さらに大都市に交易所駒を置いたプレイヤーは、次の手番からその「大都市アクション」を行えるようになります。

「北京」に交易所駒を置いた場合は、空いている最も大きい点数のマスに交易所駒を置きます。この得点はゲーム終了時に得点となります。

なお、8個目の交易所駒を置くと即座に5点、9個すべての交易所駒を置くと即座に10点を獲得できます。

⑤5コイン獲得エリア

5コイン獲得エリアは、その名のとおり5コインを獲得することができます。

5コインを獲得するためには、自分のダイスを1個置く必要があります。

⑥大都市アクション

各大都市にはアクションカードが1枚あり、自分の交易所駒を置いた大都市があると、ダイスを置くことでアクションを行うことができます。ダイスの出目は関係なく、ダイスを置くだけでアクションを行うことができます。なお、「スマトラ」には3枚のアクションカードがあります。

大都市アクションは、置いたダイスの出目の数字分、可能な限り繰り返しで行うことができます。

●ダイスの置き方について

空いているマスには自由にダイスを置くことができますが、すでにダイスが置いてあるマスにダイスを置く場合は、いくつかのルールがあります。

まず、自分のダイスが置かれているマスにはもう一度、自分のダイスを置くことはできません。
また、大都市アクションのマスもすでに他のダイスがある場合、置くことはできません。

相手がすでにダイスを置いてあるマスにも、ダイスを置くことができます。
ただし、ダイスを置くには、置くダイスの最低値の出目分のコインを消費する必要があります。

3.フリーアクション

フリーアクションは、自分の手番中いつでも、何度でも行うことができます。
フリーアクションは以下の通りです。

①契約の達成

自分の所持している契約のコストを支払うことで、契約を達成できます。達成した契約タイルは保管し、達成のボーナスが得られます。
上の画像では、ラクダトークン1個・絹トークン3個支払うことで契約タイルを達成できます。達成のボーナスは、胡椒・絹・金トークンから1個と3勝利点を獲得できます。

また、ゲーム終了時に達成した契約タイルが最も多いプレイヤーは7点獲得できます。

②3コイン獲得

メインボードにあるマスにダイスを置くことで、3コイン獲得できます。

このマスは、メインアクションのようなダイスの置き方は無視し、自分のダイスがすでにダイスがあっても配置することができます。また、配置のコストも必要ありません。

③ダイスの振り直し・ダイスの目を±1

自分の所持しているダイスを1個選択し、ラクダトークンを1個支払うことでダイスを振り直すことができます。また、ラクダトークンを2個支払うことでダイスの出目を±1することができます。ただし、「6」の目を「1」にしたり、その逆を行うことはできません。

④黒ダイスの獲得

ラクダトークンを3個支払い、ラウンド限定の黒ダイスを1個獲得できます。黒ダイスは獲得した時点で振り、出目が決まります。なお、黒ダイスの数には限りがあり、メインボードに黒ダイスが残っていない場合は獲得することができません。

黒ダイスは、自分の所持しているダイスと同じように、メインボードのマスに配置してアクションを行うことができます。しかし、コストを支払う必要はありますが、黒ダイスは自分のダイスがすでに置いてあるマスにも置くことができます。ただし、すでに黒ダイスが置かれているマスには置くことはできません。

以上のアクションを行い、「パス」を選択すると次のプレイヤーの手番となります。

全員がダイスを置ききるとラウンドが終了となります。ラウンドが終了すると、メインボード上のダイスを回収し、黒ダイスはメインボードへ戻します。また、次のラウンドのスタートプレイヤーは、最後に「移動エリア」にダイスを置いたプレイヤーとなります。誰も「移動エリア」にダイスを置かなかった場合は、スタートプレイヤーは変わりません。

そして5ラウンドを終えるとゲームが終了し、得点計算となります。

・得点計算

得点計算は以下の合計値で計算します。

  • ゲーム中に獲得した勝利点
  • 10コインにつき1点
  • 最も多くの契約タイルを達成したプレイヤーに7点
    複数人いた場合は、それらのプレイヤー全員に7点
  • 北京に交易所駒を置いたプレイヤーは置いた順番により10点・7点・4点・1点
  • 北京に交易所駒を置いたプレイヤーは金・絹・胡椒トークンが2個につき1点
  • 目的地カードによる勝利点
    目的地カードに表示された2か所の都市に交易所駒を置くとカード分の点数が得られます。さらに2枚合わせて1/2/3/4か所に交易所駒を置くと追加で1/3/6/10点を獲得できます。

以上の合計値が最も高かったプレイヤーの勝利となります。同点のプレイヤーがいた場合は、ラクダトークンを多く持っているプレイヤーの勝利となります。それも同数の場合は同率1位となります。

・キャラクターカードの詳細

キャラクターカードはそれぞれ特有の能力を持っています。

①ウィリアム=ルブルック

ゲーム開始時に、交易所駒を2個多く受け取ります。
また小都市・大都市を通過するだけで交易所駒をその都市に置くことができます。
さらに11個すべての交易所駒を配置することができれば、即座に10点を獲得できます。

②クビライ=ハーン

スタート位置がヴェネチアではなく、北京から始まります。
また北京に交易所駒を置けます。

③タブリーズの商人

他のプレイヤーがマーケットエリアのアクションを行うと、自分もその獲得物を1個受け取ることができます。
3人プレイ時は上記の効果に加えて、他のプレイヤーが皇帝の恩寵エリアのアクションを行うと、ラクダトークンを1個獲得できます。
2人プレイ時は上記の効果に加えて、他のプレイヤーが5コイン獲得エリアのアクションを行うと、2コイン獲得できます。

④ニコロ=ポーロとマルコ=ポーロ

プレイヤー駒を2個でゲームを始めます。
またラウンド開始時にラクダトークンを1個獲得できます。

⑤プラノ=カルピニ

移動アクションの際に、1移動分でオアシスマスからオアシスマスに移動できます。
またラウンド開始時に3コイン獲得できます。

⑥ベルケ=ハン

他のダイスが置いてあるマスにダイスを置く際に、コストを支払わなくてもダイスを置くことができます。

⑦マテオ=ポーロ

ラウンド開始時に白ダイス1個と契約タイル1枚を獲得できます。
白ダイスは黒ダイスと同様に扱います。

⑧ラシード=ウッディーン=スィナーン

自分のダイスの目をすべて任意の出目にすることができます。

・追加ルール

マルコポーロの旅路の追加ルールには、「上級バリアント」があります。
上級バリアントを適用すると、以下のルールが設定されます。

  • 各都市のボーナスがランダムになる
  • キャラクターカードの選択
    プレイ人数+1枚のキャラクターカードを、手番の遅いプレイヤーから選んでいきます。
  • 目的地カードの選択
    各プレイヤーに4枚の目的地カードが配られ、その内2枚を選択します。

このゲームを遊んでみて

旅するゲームのはずなのに、コストが多くて移動がなかなかできない…。当時の旅はそこまで大変だったということなんですかね…?そのためか、キャラクターカードはどれも強力な能力を持っています。うまくキャラクターカードの効果を使用していきましょう。ワーカープレイスメントとしては、他のプレイヤーが置いたマスにも置くことができるので選択の幅は多めです。それでもダイスの出目次第では、コストが多くかかるのでコインやラクダトークンの管理は大事です。北京が目的地ですが、決してゴールではありません。それでも、北京に交易所駒を置くことは大きな得点源となるので、北京は目指すようにしましょう。

移動が大変な旅ゲーム『マルコポーロの旅路』、ぜひ一度遊んでみてください。

それでは、また次の記事で。

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