【ボードゲームアリーナ ルール解説 ウォーチェスト(War Chest)】ユニットを使いこなせ!戦略を考えながら勝利せよ!

BGAルール解説

どうも。

今回はボードゲームアリーナで遊べる、対戦も協力もできる非対称戦略ゲーム『ウォーチェスト』のルールを解説していきます。2人か4人のみで遊べる珍しいゲームで、2人だと対戦、4人だとチーム戦となる面白い戦略ゲームとなっているので、ぜひ一度遊んでみてください。

ゲームの概要

・ウォーチェストはどんなゲーム?

ウォーチェストは、「ある国を将来背負うであろう王の子どもに、戦争の策略を教えるための道具」のレプリカとされているデッキ構築要素を含む戦略ゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。

プレイ人数:2・4人
プレイ時間:20分
難易度:2/5
戦略:3/5
運:2/5
やり取り:0/5

※BGAより参照

・デザイナーの紹介

ウォーチェストのデザイナーは、トレヴァー・ベンジャミン氏とデビット・トンプソン氏です。ウォーチェストには『王の勅命と貴族』、『攻城戦』の拡張もあり、BGAでも遊ぶことができます。

ゲームのルール

まず、2人プレイ時のルールを説明します。

・ゲームの勝利/終了条件

6か所の拠点を占領した時点でゲームが終了し、占領したプレイヤーの勝利となります(4人プレイは8か所の拠点を占領したチーム)。

・ゲームの準備

この準備はBGAでは自動で行われます。

メインボードを用意し、各プレイヤーには4枚のユニットカードとそのユニットに対応する枚数のユニットコイン、1枚のロイヤルコイン、そのプレイヤーのコイン袋が配られます。スタートプレイヤーにはイニシアチブマーカーがメインボードに置かれます。
各プレイヤーに最も近い拠点マス2か所に、それぞれのプレイヤーの占領マーカーを配置します。

プレイヤーは各ユニットコイン2枚ずつとロイヤルコインをコイン袋に入れ、その中からランダムに3枚引き、ゲーム開始となります。残ったユニットコインはストックとして置いておきます。
(2人プレイ時は、メインボードの茶色の濃くなっているマスは使用しません)

・ゲーム流れ

プレイヤーは、自分の手番に手元にあるコインを1枚使用して、アクションを行います。
アクションは以下の9つのアクションの中から選びます。

①展開
②増強
③移動(進軍アクション)
④攻撃(進軍アクション)
⑤占領(進軍アクション)
⑥ユニットの能力使用
⑦徴兵
⑧イニシアチブマーカーの獲得
⑨パス

9つのアクションのうち、移動・攻撃・占領は「軍事行動」となります。

①展開

手元にあるユニットコインを1枚選び、そのコインをメインボードの自分の占領している拠点に配置します。なお、ロイヤルコインは展開できず、すでにメインボードにあるユニットコインと同じユニットコインは配置することはできません。

②増強

手元にあるユニットコインを1枚選び、メインボードにすでに配置してある同じユニットコインの上に重ねて置きます。増強は後述する攻撃でやられにくくなります。

③移動(軍事行動)

手元にあるユニットコインを1枚選び、表向きにして自分の捨て札に置きます。メインボードにある捨てたユニットコインと同じ種類のユニットコインを1マス移動させます。

④攻撃(軍事行動)

手元にあるユニットコインを1枚選び、表向きにして自分の捨て札に置きます。メインボードにある捨てたユニットコインと同じ種類のユニットコインに隣接している相手プレイヤーのユニットコインを1枚選択して攻撃します。攻撃されたユニットコインはゲームから除外します。
なお、増強されたユニットコインが攻撃された場合は、上にあるユニットコイン1枚をゲームから除外します。増強しておけば、メインボードから離れづらくなるということですね。

⑤占領(軍事行動)

手元にあるユニットコインを1枚選び、表向きにして自分の捨て札に置きます。メインボードにある捨てたユニットコインと同じ種類のユニットコインが、拠点マスにある場合、その拠点マスに自分の占領マーカーを配置します。相手プレイヤーがすでに配置している拠点マスも、相手プレイヤーの占領マーカーをストックに戻し、自分の占領マーカーを配置できます。この占領マーカーを6か所に置くことができれば勝利できます。

⑥ユニットの能力使用

手元にあるユニットコインを1枚選び、表向きにして自分の捨て札に置きます。メインボードにある捨てたユニットコインと同じ種類のユニットコインの能力を使用します。各ユニットの能力は後述します。

⑦徴兵

手元にあるユニットコインを1枚選び、裏向きにして自分の捨て札に置きます。ストックにあるユニットコインを1枚選び、自分の捨て札に置きます。

⑧イニシアチブマーカーの獲得

手元にあるユニットコインを1枚選び、裏向きにして自分の捨て札に置きます。相手持っているイニシアチブマーカーを奪います。なお、そのラウンド中に相手が自分から奪っている場合は、このアクションは行えません。次の手番からは、イニシアチブマーカーを持っているプレイヤーから手番が始まります。

⑨パス

手元にあるユニットコインを1枚選び、自分の捨て札に置きます。特にアクションは行わず、そのまま手番を終えます。基本使わない選択肢ですが、終盤どうしてもやることがない場合にパスしましょう。

●ロイヤルコインについて

ロイヤルコインは、
⑦徴兵
⑧イニシアチブマーカーの獲得
⑨パス
のいずれかを行うことができます。

以上のアクションを行い、手元にある3枚のコインを使い終えると、コイン袋の中から3枚のコインを取り出し、またアクションを行っていきます。袋の中にコインがなくなったら、捨て札にあるコインを袋に入れ、取り出していきます。

以上のアクションを行い、先に6か所の拠点を占領したプレイヤーの勝利となります。

●4人プレイ時の場合

4人プレイ時は2対2のチーム戦となり、自分チーム→相手チーム→自分チーム→相手チームと交互に手番を行っていきます。初期の占領マーカーは3か所に置き、メインボードはすべてのマスを使用します。

ルール自体に変更はなく、プレイヤーのユニットは3つ、勝利条件は8か所に占領マーカーを置くことになっています。

・ユニットの能力

ここではゲームモード『基本』で使用するユニットを紹介します。
ユニットはそれぞれ独自の能力を持っており、「ユニットの能力使用」アクションで、その能力を発揮することができます。

①ソードマン

ソードマンの能力は、攻撃を行った後、さらに1マス分移動することができます。

②クロスボウマン

クロスボウマンの能力は、直線状に2マス先にいるユニットを攻撃することができます。ただし、中間に他のユニットがいる場合は、この能力を使うことはできません。なお、クロスボウマンは通常の「攻撃」アクションも行えます。

③キャバルリー

キャバリーの能力は、1マス移動した後、さらに攻撃を行うことができます。

④ライトキャバルリー

ライトキャバリーの能力は、2マス移動することができます。

⑤スカウト

スカウトの能力は、スカウトを展開するとき、自分の拠点以外に、自分の他のユニットに隣接する空きマスに展開することができます。

⑥ナイト

ナイトの能力は、常時発動しており、ユニットコインを使用する必要はありません。ナイトは増強されたユニットからでしか攻撃されません。

⑦エンサイン

エンサインの能力は、エンサインから2マス以内にいる自分のユニットを1つ選び、エンサインから2マス以内の範囲で1マス移動させることができます。

⑧フットマン

フットマンの能力は2つあります。1つは最大2つまでユニットを展開することができます。もう1つは、ユニットコインを使用して、2か所に展開しているフットマンを同時に軍事行動移動攻撃占領のいずれかのアクションを行うことができます。「攻撃・移動・占領」の中から同じアクションを選んでもいいですし、異なるアクションを行っても大丈夫です。

⑨アーチャー

アーチャーの能力は、2マス先にいるユニットを攻撃することができます。間に他のユニットがあっても攻撃可能です。ただし、アーチャーは通常の「攻撃」アクションを行うことはできません(隣接するユニットに攻撃することができない)。

⑩パイクマン

パイクマンの能力は、常時発動しており、隣接したユニットから攻撃された場合、攻撃したユニットはコインを1枚メインボードから取り除きます。増強されていないユニットであれば相打ちになるということになります。
クロスボウマンやアーチャーの場合は取り除かれませんが、ナイトは攻撃されているわけではないため取り除かれます。

⑪マーシャル

マーシャルの能力は、マーシャルから2マス以内にいる自分のユニットを1つ選び、通常の「攻撃」アクションをさせることができます。ただし、通常の「攻撃」アクションを行えないユニット(アーチャーなど)には使えません。

⑫ロイヤルガード

ロイヤルガードの能力は2つあります。1つは相手ユニットから攻撃されたとき、メインボード上のロイヤルガードのコインを取り除く代わりに、ストックにあるロイヤルガードのユニットコインを取り除くことができます。もう1つは、手札のロイヤルコインを表向きに捨てることで、2マス以内にある自分の拠点に移動できます。

⑬ランサー

ランサーの能力は、1マス移動後に移動方向に隣接するユニットを攻撃するか、2マス移動後に移動方向に隣接するユニットを攻撃することができます。ただし、ランサーは通常の「攻撃」アクションを行うことはできません。

⑭マーセナリー

マーセナリーの能力は、マーセナリーを徴兵した時に発動します。マーセナリーを徴兵した時に、すでにメインボード上にマーセナリーがいる場合、そのマーセナリーは軍事行動(移動・攻撃・占領)を行うことができます。

⑮バーサーカー

バーサーカーの能力は、常時発動しており、増強したバーサーカーが軍事行動(移動・攻撃・占領)を行った後、増強したユニットコインを捨て札に置くことで追加で軍事行動を行うことができます。増強したユニットコインがあれば何回でも可能です。

⑯ウォリアープリースト

ウォリアープリーストの能力は、ウォリアープリーストが攻撃か占領のアクションを行ったときに発動し、コイン袋からコインを1枚取り出し、そのコインを使ってアクションを行います。

・ウォーチェストの追加ルール

ウォーチェストの追加ルールは以下の通りです。

●ユニットの選択
ゲームで使用するユニットをどう選択するか決めます。
ランダム:ユニットがランダムで選ばれます。
ドラフト:ランダムに選ばれた8枚の中から1枚選択→次プレイヤーが2枚選択→2枚選択と選択します
定義済み:もともと決められたデッキセットの中から選びます。
除外ドラフト:ランダムに選ばれた10枚の中から各プレイヤーが1枚選択し、それを除いた8枚でドラフトを行います。

●ゲームオプション
ゲームで使用するユニットを決めます。
基本:今回紹介した16種類のユニットを使用します。
王の勅命と貴族:拡張となります。4種類の新ユニットと勅命カードという新要素があります。
攻城戦:拡張となります。4種類の新ユニットと城塞コインという新要素があります。
全て使用:上記のすべてを使用します。

このゲームを遊んでみて

まさにボード上で戦うゲームです。ボード上のコインを動かすというアブストラクト要素と、ドラフト・デッキ構築の要素も含まれています。基本的には序盤に徴兵して場を整え、中盤から相手のユニットを攻撃しながら進軍、占領するという流れがセオリーかなと思います。慣れないうちは、相手プレイヤーに攻撃され続け、何もできなくなったということもありました(笑)。ある程度の慣れも必要ですね。ユニットをドラフトで選ぶ場合は、組み合わせを考えることも必要ですね。例えば、マーシャルとアーチャー・ランサーは相性が悪いです。個人的に好きなユニットはクロスボウマンやアーチャーといった遠距離攻撃のできるユニットが相手を牽制することができていいなと思いました。

ボード上でバチバチの戦いを行う戦略ゲーム『ウォーチェスト』、ぜひ一度遊んでみてください。

それでは、また次の記事で。

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