どうも。
今回は、ボードゲームアリーナで遊べる大富豪風のチーム協力ゲーム『ティチュー』のルールを解説していきます。2人ペアとなって先に手札をなくす大富豪風の協力・チーム戦のゲームなので、ぜひ一度遊んでみてください。
ゲームの概要
・ティチューはどんなゲーム?
ティチューは、2人ペアを組んで、自分の手札をなくすことを目指す大富豪風のチーム戦ゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。
プレイ人数:4人
プレイ時間:44分
難易度:3/5
戦略:3/5
運:3/5
やり取り:3/5
※BGAより参照
・デザイナーの紹介
ティチューのデザイナーは、ウルス・ホステトラー氏です。他にも、大喜利風コミュニケーションゲーム『私の世界の見方』のデザイナーでもあります。
ゲームのルール
・ゲームの勝利/終了条件
どちらかのチームの得点がゲーム開始時に決めた目標点に到達したラウンドでゲームが終了し、より多くの得点を得たチームの勝利となります。
・ゲームの準備
この準備はBGAでは自動で行われます。
2~10・J・Q・K・Aのカードがそれぞれ4スート(赤・緑・水色・黒)と、「麻雀(1)」・「犬」・「鳳凰」・「龍」の特殊カードをそれぞれ1枚含めた、合計56枚のカードをシャッフルして用意しておきます。
2人1組のペアとなり、自分→相手1→味方→相手2となるような順番になります。
・ゲームの流れ
1.ラウンドの準備
まず、ラウンド開始時に準備を行います。
最初に、各プレイヤーには8枚のカードが配られます。
その際に後述する「ラージティチュー」を宣言することができます。
全プレイヤーが宣言するかどうかを選んだ後に、追加で6枚のカードが配られます。
その後、自分の手札を3枚選択し、1枚ずつ他プレイヤーに渡します。基本的に相手プレイヤー2人には弱くいらないカードを、味方プレイヤーにはなるべく強いカードを渡しましょう。
なお、渡すカードは全員が決めるまでは見えない状態となります。全員が渡すカードを決めたら他プレイヤーから渡されたカードを受け取りましょう。
2.トリックについて
このゲームでは、大富豪のようにスタートプレイヤーが出したカードよりも強いカードを出し合い、1人のプレイヤーを残して全員がパスをすると、残ったプレイヤーが今まで出したカードを受け取り、そのプレイヤーが新たなスタートプレイヤーとなります。この流れを手札がなくなるまで行います。
なお、このゲームでは、スタートプレイヤーのことを「リードプレイヤー」、リードプレイヤーが最初に出したカードを「リード」、プレイヤー1人がカードを受け取るまでの流れを「トリック」、トリックでカードを受け取ることを「トリックを取る」と呼びます。
このゲームのカードの強さは
2<3<4<5<6<7<8<9<10<J<Q<K<A となっています。
前のプレイヤーのカードよりも強いカードがない、もしくはカードを出したくない場合は「パス」することができます。一度パスをしても、もう一度手番が回ってくるとカードを出すことができます。カードを出して、全員がパスし、自分の手番が回ってくると、そのプレイヤーがトリックを取ることになります。
3.トリックの開始
リードプレイヤーから手札のカードを場に出しますが、カードの出し方は主に6種類あります。
①シングル
最も基本的な出し方で、1枚のカードを出します。
リードプレイヤーは、1枚のカードを出し、次のプレイヤーからはそのカードよりも強いカードを1枚出していきます。
②ペア
同じ数字のカードを2枚同時に出します。
次のプレイヤーからは、そのカードよりも強いカードを2枚同時に出していきます。
③トリプル
同じ数字のカードを3枚同時に出します。
次のプレイヤーからは、そのカードよりも強いカードを2枚同時に出していきます。
④フルハウス
ペアとトリプルの組み合わせで計5枚のカードを同時に出します。
次のプレイヤーからは、トリプルの数字よりも強いカードの組み合わせでフルハウスを出していきます。ダブルのカードは強さ関係なく出すことができます。
(例えば、リードプレイヤーが「2・2・2・8・8」のフルハウスを出した場合、次のプレイヤーからはトリプルのカードよりも強いカードを出せばいいので「4・4・4・3・3」を出しました)
⑤ステアー
連続する数字のペアを同時に出します。連続してる限りは何枚でも出せます。
次のプレイヤーからは、一番小さいペアよりも強いカードで始まり、かつ同じ連続した数を出していきます。
(例えば、リードプレイヤーが「2・2・3・3・4・4」を出した場合、次のプレイヤーは「3・3・4・4・5・5」と出しました)
⑥ストレート
5つ以上の連続した数字のカードを同時に出します。連続している限りは何枚でも出せます。
次のプレイヤーからは、一番小さい数字よりも強いカードで始まり、かつ同じ連続した数を出していきます。
4.特殊カードについて
このゲームには「麻雀(1)」・「犬」・「鳳凰」・「龍」の4枚の特殊カードがあります。
①麻雀
麻雀は、すずめが描かれたカードです。
このカードを持っているプレイヤーがラウンド開始時のリードプレイヤーになります。このカードは数字の「1」も書かれており、リードカードとして数字の「1」から始めることもできますし、「麻雀(1)・2・3・4・5」のようにストレートの一部として出すこともできます。なお、必ずしもこのカードから始める必要はありません。
なお、このカードを出したプレイヤーは、特殊カード以外のカードの数字を指定することができます。次のプレイヤーからは、指定されたカードを持っていた場合、必ず出さなければならない制限がかかります。指定されたカードを持っていない場合は、出さなくても大丈夫です。この制限は誰か一人のプレイヤーが指定されたカードを出すまで続きます。
「A」の隣の「Φ」のようなマークを選択すると、上記の効果を使用しないこともできます。
②犬
犬が描かれたカードです。
このカードはリードカードとして出すことができます。このカードを出すと、味方プレイヤーの手番となり、味方プレイヤーがリードプレイヤーとなります。なお、味方プレイヤーがすでに手札をなくしていた場合は、味方プレイヤーの次のプレイヤーの手番となります。そのプレイヤーも手札がなかった場合は、自分の手番となります。
③鳳凰
鳳凰が描かれたカードです。
鳳凰はいわゆるワイルドカードです。ペアやストレートなど足りないカードとして補うことができます。また、シングルで鳳凰を出すと、前のカード+0.5の強さとして出すことができます(前のプレイヤーが「9」だった場合「9.5」となり、「10」よりは弱くなります)。あまり状況的にはないですが、リードカードとして出すと「1.5」の強さとなります。
なお、この鳳凰は後述する龍より弱く、また鳳凰を使った組み合わせで「ボム」を作ることはできません。
④龍
龍が描かれたカードです。
龍は単体で最強のカードです。このカードは単体でしか出すことができません。つまりシングルにおいてはAよりも強い、最強のカードになります。しかし、後述する「ボム」には負けます。
なお、このカードでトリックを取った場合、出したカードは獲得することができず、相手プレイヤーのどちらかにカードを渡すことになります。最強のカードですが、カードは相手に取られてしまうデメリットもあるカードです。
5.ボムについて
ボムは、このゲームにおける最強のカードの組み合わせです。大富豪でいう「革命」ですね。
組み合わせは、同じ数字のカードが4枚からなる「4カード」と、5つ以上で連続する同じスートのカードからなる「ストレートフラッシュ」の2種類です。
このボムは、リードカード関係なく、かつ手番関係なく出すことができます。相手の手番中でも、自分の手番を終えた直後でも出すことができます。
ボムを出した後は、出した次のプレイヤーに手番が移ります。次のプレイヤーからは前のプレイヤーよりも強いボムを出す必要があります。ボムは前のプレイヤーが出した組み合わせ関係なく出すことができます。
ボムの強さは、
4カード<より強い4カード<ストレートフラッシュ<より強いストレートフラッシュ<より連続した数の多いストレートフラッシュ となります。
なお、前述したとおり、「鳳凰」でこのボムを作ることはできず、「龍」よりも強いカードとなります。
以上のトリックを繰り返し、どちらかのチーム2人の手札がなくなるか、1人を残し3人のプレイヤーの手札がなくなるまでラウンドは続きます。ラウンドが終了すると得点計算となります。
・得点計算
得点計算はラウンド毎に行います。
得点計算の前に、手札をなくせなかった4位のプレイヤーがそのラウンドで獲得したカードはすべて1位のプレイヤーのものになります。さらに、4位のプレイヤーの手札は相手のプレイヤーのものになります。
得点計算は、獲得したカードによって以下のように計算します。
- 「5」のカード1枚につき5点
- 「10」・「K」のカード1枚につき10点
- 「龍」のカード1枚で25点
- 「鳳凰」のカード1枚で-25点
その他のカードは0点です。「龍」・「鳳凰」はどちらも強力なカードですが、「龍」は使うと相手に渡さなくてはなりませんし、「鳳凰」は減点のカードなので注意しましょう。
さらに、1位と2位のプレイヤーが同じチームのプレイヤーだった場合、通常の得点計算は行わず、200点獲得することができます。
上記の得点計算に追加で「ティチュー宣言」による得点もあります。
●ラージティチューについて
ラージティチューは、ラウンド開始時に8枚の手札を見た後に宣言することができます。
ラージティチューを宣言し、そのラウンドで1位のプレイヤーになれると追加で200点獲得することができますが、1位のプレイヤーになれなかった場合は、ペナルティとして-200点となります。
かなり、リスクの高い賭けになるので、よほど自信のある手札でない限りは宣言しない方がいいでしょう。
●ティチューについて
「スモールティチュー」と呼ぶこともあります。
この宣言は、6枚のカードが追加された時から、1枚目のカードを出すまで、つまり手札に14枚のカードがある状態なら、いつでも宣言することができます。
ティチューを宣言し、そのラウンドで1位のプレイヤーになれると追加で100点獲得することができますが、1位のプレイヤーになれなかった場合は、ペナルティとして-100点となります。
手札がすべて見えている状態で、かつ1枚目を出すまではいつでも宣言することができるので、自信のある手札で、得点に差をつけたい場合は宣言してもいいかもしれません。
ティチュー宣言をしたプレイヤーの味方は、そのプレイヤーが1位になれるようにサポートしてあげましょう。
以上の得点計算を行った後に、次のラウンドが始まります。なお、この得点計算により、ゲーム開始時に決めた目標点以上獲得することができるとゲームが終了し、得点の多いチームの勝利となります。
・ゲーム設定
ティチューでは、以下のゲーム設定を行うことができます。
●ゲームの長さ
目標点を設定することができます。「500点・1000点・2000点」の3つから選ぶことができます。個人的には500点がオススメです。
●チーム
チームの組み合わせを設定することができます。ランダムか座席の着席順によりチームを決めることができます。
このゲームを遊んでみて
ルールは大富豪に似たゲームですが、ティチュー宣言や得点となるカード、そしてチーム戦の要素が加わり、ともて面白いゲームです。4人でしか遊べないというのがネックですが、4人集まることができれば、とても楽しいゲームです。単純に手札をなくせばいいわけではなく、得点のカードを獲得しつつ、味方のサポートしながら、どう手札をなくしていくか戦略を立てるのが楽しいゲームです。
大富豪風のチーム戦ゲーム『ティチュー』、ぜひ一度遊んでみてください。
それでは、また次の記事で。