【ボードゲームアリーナ ルール解説 こいこい】花札と言えばこれ!思わず言いたくなる「こいこい!」

BGAルール解説

どうも。

今回はボードゲームアリーナで遊べる日本の代表的なゲーム、花札の遊び方のひとつでもある『こいこい』を紹介していこうと思います。映画『サマーウォーズ』から連想される人も多いと思います。「こいこい」という名前は知っていても、意外とルールを知らない人は多いのではないでしょうか?ルール自体はとても簡単なので、ぜひ遊んでみてください。

ゲームの概要

・こいこいはどんなゲーム?

こいこいは、花札の遊び方のひとつで、札を集め出来役を作り、得点を奪い合うゲームになります。ゲームの詳細は以下の通りです。

プレイ人数:2人   プレイ時間:8分
難易度:2   戦略:2   運:4   やり取り:1   (全5段階)

※BGAより参照

・花札の歴史

花札は江戸時代、賭博の禁止令を免れるため考案されたという話は有名ですよね。幕府の目をごまかすために、数字を使わないで、絵柄のみのカードゲームにしていました。それでも禁止されてしまったのですが…。明治時代になってからは解禁され、庶民の娯楽として愛され続けるゲームとなりました。

ゲームのルール

・ゲームの勝利/終了条件

対戦相手の持ち点が0以下になるか、指定されたラウンドが終了するとゲームが終了し、持ち点の多いプレイヤーの勝利となります。

・ゲームの準備

花札は1月~12月に対応する4枚の札、計48枚の札を使って遊びます。

1月:松   鶴・短冊(赤・文字有)
2月:梅   鶯・短冊(赤・文字有)
3月:桜   幕・短冊(赤・文字有)
4月:藤   不如帰・短冊(赤)
5月:菖蒲  八橋・短冊(赤)
6月:牡丹  蝶・短冊(青)
7月:萩   猪・短冊(赤)
8月:芒   月・雁
9月:菊   盃・短冊(青)
10月:紅葉  鹿・短冊(青)
11月:柳   小野道風・燕・短冊(赤)
12月:桐   鳳凰 

札には光札(ひかりふだ)種札(たねふだ)短冊札(たんざくふだ)カス札の4種類があります。

光札は次の5枚です。
松に鶴・桜に幕・芒に月・柳に小野道風・桐に鳳凰

種札は主に動物が描かれている札です。
梅に鶯・藤に不如帰・菖蒲に八橋・牡丹に蝶・萩に猪・芒に雁・菊に盃・紅葉に鹿・柳に燕

短冊札は短冊が描かれている札です。
赤色、青色のものがあり、赤色の短冊には文字が書いてあるものもあります。

カス札は上記以外の札になります。
ただし、「菊に盃」のみ特殊な札で、種札にもカス札にもなれる札になります。

この48枚の札をシャッフルし、各プレイヤーに10枚ずつ配り、場の中央に8枚表にしてならべます。残りを山札にします。

・ゲームの流れ

こいこいのゲームの流れは以下の通りです。

1.自分の手札から1枚、場に出す
2.山札から1枚めくる

1.自分の手札から1枚、場に出す

自分の手札から、札を1枚中央の場に出します。

中央の場に出した札と同じ月の札があれば、その2枚の札を自分の場に並べることができます。

中央の場に同じ月の札がなければ、手札から中央の場に出すことになります。
操作は手札から出したい札を選んだ後に、中央の場の同じ月の札を選ぶか、なければ中央の場の「捨て札」を選択します。
また、特殊な札の取り方があります。中央の場に3枚同じ月の札があり、残りの1枚を場に出した場合は4枚すべてを自分の場に並べることができます。

2.山札から1枚めくる

前のアクションを行うと、自動で山札から1枚めくられます。

もし、めくられた札と同じ月の札が中央の場にあれば、その2枚を自分の場に並べることができます。

同じ月の札がなければ、中央の場に置きます。
操作は、中央の場の同じ月の札を選択するか、「捨て札」を選択します。

この2つのアクションを繰り返し、役を作ることを目指します。

役ができたら

役を作ることができたら、『こいこい』『やめ』のどちらかを宣言します。

●『こいこい』を宣言した場合

『こいこい』を宣言すると自分の得点倍率が+1になり、ラウンドが続行されます。つまり、そのラウンドでもう一度、役を作ることができたら、より高得点を狙うことができます。しかし、役が出来なかった場合や、相手が役をそろえて『やめ』を宣言された場合には、得点は得られないので注意してください(このルールは追加ルール「こいこいの倍返しをなし」にした場合になります)。

●『やめ』を宣言した場合

『やめ』を宣言するとその時点でラウンドが終了となり、得点を相手から受け取ります。その後、次のラウンドへ移行します。

また、お互いに役を作れなかった場合はそのラウンドは流れ、お互いの得点の動きはありません。
ラウンドが終わるごとに、すべての札が回収され準備の段階へ戻ります。

・得点計算

得点は、(完成した役の合計点数×そのラウンドの得点倍率)となります。
得点倍率は、ラウンド開始時の中央の場札にある光札の枚数がそのまま倍率になります。また『こいこい』を宣言すると+1されます。


上の盤面では初期の場の光札が2枚あるので、得点倍率は+2され「3」となります。

出来役は以下のとおりで、複数ある場合はその合計が得点となります。

五光(10点)
光札5枚すべてでできる役で、最高点となります。

四光(8点)
「栁に小野道風」以外の光札4枚でできる役です。

雨四光(7点)
「栁に小野道風」を含む光札4枚でできる役です。

三光(6点)
「栁に小野道風」以外の光札3枚でできる役です。

花見で一杯/月見で一杯(5点)
「桜に幕」あるいは「芒に月」と「菊に盃」の2枚でできる役です。

赤短(6点)
松、梅、桜の短冊札(文字が書いてある赤い短冊札)3枚でできる役です。

青短(6点)
牡丹、菊、紅葉の短冊札(青い短冊札)3枚でできる役です。

タン(1点+α)
短冊札5枚でできる役です。5枚を超えると1枚につき、+1点となります。

猪鹿蝶(6点)
「牡丹に蝶」・「萩に猪」・「紅葉に鹿」の3枚でできる役です。

タネ(1点+α)
種札5枚でできる役です。5枚を超えると1枚につき、+1点となります。

カス(1点+α)
カス札10枚でできる役です。10枚を超えると1枚につき、+1点となります。

特別な役
手札を配り終えた後、この特別な役が手札にそろっていた場合、そのラウンドは即終了し、得点を得ます。なお、この特別な役は得点倍率を無視します。

・手四(6点)
手札に同じ月の札が4枚そろっている。

・くっつき(6点)
手札に同じ月の札が2枚ずつ、4セットそろっている。

追加ルール

BGAのこいこいはいくつかの追加ルールを選択することができます。

・ゲームの長さ
半月(6ラウンド)か1年(12ラウンド)か選択できます。

・得点方式
『こいこい』を宣言した時の得点倍率を倍返しにするかどうかを選択することができます。
倍返しをなしにした場合は、先ほど説明したとおり、『こいこい』を宣言すると得点倍率が+1となります。
倍返しをありにした場合は、『こいこい』を宣言しても得点倍率は上がりません。しかし、「こいこい」を宣言した後に対戦相手が『やめ』を宣言した場合、対戦相手の得点倍率が+1となります。倍返しをありにすると『こいこい』のリスクが高まり、逆転が起こりやすくなります。

・一杯の役
「花見で一杯」・「月見で一杯」の役についてルールを選択することができます。
一杯を採用した場合は、そのまま「花見で一杯」・「月見で一杯」を出来役として作ることができます。
一杯を採用しない場合は、「花見で一杯」・「月見で一杯」を出来役として作ることができなくなります。
「雨流れ」を選択した場合は、「花見で一杯」・「月見で一杯」を出来役として作ることはできますが、11月の札(柳の札)が1枚でも自分の場にあれば、これら一杯の役は0点になってしまいます。

・親の決め方
次のラウンドのスタートプレイヤーについて選択することができます。
勝者あるいは敗者を次のラウンドのスタートプレイヤーにするか、あるいは1ラウンドごとに交代するかを選択することができます。

このゲームを遊んでみて

ルールは手札から場に出すだけという簡単なルールですが、相手にとられたくない、渡したくないという駆け引きがとても楽しいゲームです。特に『こいこい』を宣言した後に勝つことができれば、気持ちよい勝利感を得られます。

こいこいを遊び始めたきっかけが『サマーウォーズ』だった人も多いのではないでしょうか。私もその一人です。昔から遊ばれていたゲームですが、今でもなお親しまれているとても面白いゲームです。『こいこい』を宣言してより高得点を目指すのか、『やめ』を宣言して実直に得点を稼いでいくのか、プレイヤーの特徴もよく表れるゲームとなります。ぜひ一度遊んでみてください。

それでは、また次の記事で。

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