どうも。
今回は、ボードゲームアリーナで遊べる、当時の東海道の長旅を再現したゲーム『東海道』のルールを解説していきます。すごろく風のゲームですが、さいころは振らず、急ぐもゆっくりするも自由な旅ゲームとなっているので、ぜひ一度遊んでみてください。
ゲームの概要
・東海道はどんなゲーム?
東海道は、プレイヤーが日本を旅する旅人となり、東海道をより豊かな旅とするため試行錯誤するゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:19分
難易度:2/5
戦略:3/5
運:2/5
やり取り:1/5
※BGAより参照
・デザイナーの紹介
東海道のデザイナーは、アントワーヌ・ボウザ氏です。以前紹介した『花火』や『ドラフトサウルス』、他にもBGAで遊べる『タケノコ』のデザイナーでもあります。
ゲームのルール
・ゲームの勝利/終了条件
全プレイヤーが江戸(ゴール)に到達するとゲームが終了、得点計算を行い、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利となります。
・ゲームの準備
まず、各プレイヤーには2枚の旅人カードが配られ、その中から1枚の旅人カードを選択し、残り1枚はゲームでは使用しません。選択した旅人カードによる初期資金をそれぞれのプレイヤーが受け取ります。
メインボードを用意し、スタート地点(京都)に各プレイヤー駒を配置します。その他、景観カード、温泉カード、お土産カード、出会いカード、食事カードを用意します。
・ゲームの流れ
このゲームは「移動」を行い、止まったマスの「効果」を得ます。
1.移動
このゲームの面白いところは、進むマス数を自分で自由に決められる点です。
後述する「宿場マス」までは何マス先でも進むことができます。ただし、このゲームにおいては先に進むことは、あまり意味がないので、ゆっくりと自分が得するように進んでいきましょう。
進む先のマスには、「シングルマス」と「ダブルマス」があります。
シングルマスは1プレイヤーのみ止まることができます。
ダブルマスは2プレイヤーまで止まることができます。
なお、ダブルマスは4人以上でプレイする際に使用します。3人以下でプレイする場合はダブルマスはシングルマス扱いになります。
さらに、このゲームの順番は最も後ろにいる(江戸から遠い)プレイヤーからスタートします。
そのため場合によっては、2回連続で順番が回ってくる場合もあります。
なお、ダブルマスに2プレイヤーがいる場合は、奥のマスにいるプレイヤーが後ろになります。
この理由が、ゆっくり進むことが推奨されるわけです。
2.マスの効果
移動を行ったあとは、止まったマスの効果を得ることができます。
マスの効果は以下の通りです。
①景観マス
止まったマスの景観カードを1枚獲得します。
景観カードは同じ種類の景観カードを集めると、1枚目が1点、2枚目が2点…と点数が上がっていきます。
なお、水田は3枚、山は4枚、海は5枚まで集めることができます。
上限まで集めた場合、その景観マスには止まれなくなります。
②温泉マス
ランダムで2点か3点の温泉カードを1枚獲得します。
③田畑マス
3金を獲得します。
④寺社仏閣マス
1~3金を寄付し、寄付した分の得点を得ます。
なお、お金がないと止まることができません。
⑤村マス
1~3金を支払い、ランダムに選ばれた4枚のお土産カードの中から好きな枚数購入します。
なお、お金がないと止まることができません。
お土産には4種類のアイコンがついています。
1つ目のアイコンが1枚1点、2つ目のアイコンが3点…というように、異なるアイコンを集めるごとに点数が2点ずつ上がっていきます。
例えば、2種類のアイコンを集めると(1+3)で4点、4種類すべてのアイコンを集めると(1+3+5+7)で16点、2種類のアイコンを2枚ずつ集めると(1+1+3+3)で8点となります。
⑥出会いマス
出会いカードを1枚ランダムに獲得します。
出会いカードには獲得した直後に効果を発動するものや、持続的に効果を発動するものがあります。
⑦宿場マス
いわゆるチェックポイントで、必ず止まらなければならないマスです。
宿場マスに止まったプレイヤーは、他の全プレイヤーが宿場マスに止まるまで移動はできなくなります。
宿場マスに止まると、プレイ人数+1枚用意された食事カードを1~3金支払って1枚購入できます。食事カードはすべて6点です。
なお、すでに獲得した食事カードは獲得できません。
・ゲーム終了
全プレイヤーが最後の宿場マスに止まるとゲームが終了します。
ゲーム終了時、以下の条件を満たすとボーナスが得られます。また、寄付ボーナス以外は「偉業カード」として獲得します。
●寄付ボーナス
寺社仏閣マスで寄付が多い順に10点・7点・4点・2点が得られます。ただし、寄付していないプレイヤーはこのボーナスを得られません。なお、同率のプレイヤーがいる場合は、その全プレイヤーが同じ点数を得られます。
●景観ボーナス(各3点)
各景観カードを1番初めにそろえたプレイヤーが獲得できます。
(これは、ゲーム中獲得します)
●温泉好き(3点)
温泉カードを最も多く集めたプレイヤーが獲得できます。
●蒐集家(3点)
お土産カードを最も多く集めたプレイヤーが獲得できます。
●おしゃべり好き(3点)
出会いカードを最も多く集めたプレイヤーが獲得できます。
●美食家(3点)
食事カードの購入金額の合計が最も多いプレイヤーが獲得できます。
以上のボーナスと、ゲーム中に獲得した勝利点の合計が最も多いプレイヤーの勝利となります。
・追加ルール
東海道の追加ルールは以下の通りです。
●入門の旅
オンにすると、ゲーム開始時に旅人の選択をせず、全プレイヤーの所持金が7金で始まります。
オフにすると、ゲーム開始時にプレイヤーに、2枚の旅人カードが配られ、その内1枚を選択し、ゲームを開始します。旅人カードはそれぞれ独自の効果と初期資金が設定されています。
旅人カードの詳細は以下の通りです。
・梅ヶ枝(うめがえ)
初期資金:5金
効果:
出会いマスに止まるとき、1点と1金を得る
・琴古(きんこ)
初期資金:7金
効果:
宿場マスで食事カードを購入するとき、1金安く購入できる
・笹奴(ささやっこ)
初期資金:5金
効果:
村マスでお土産カードを2つ以上購入するとき、1番値段の安いお土産カードを1枚無料で獲得できる
ただし、無料の分を含めて、購入すると決めた分のお金を持っていなければこの効果を使用することはできません
・五月(さつき)
初期資金:2金
効果:
宿場マスに止まったとき、食事カードをランダムに1枚、無料で獲得できる
ただし、すでに持っている食事カードの場合は、それを捨てる
また、ランダムに引いたカードを獲得せず、通常通りお金を支払って食事カードを購入することもできる
・善右衛門(ぜんえもん)
初期資金:6金
効果:
村マスでお土産カードを購入するとき、購入するお土産カード1枚を1金で購入することができる
2つ以上お土産カードを購入するときは、一番高いお土産カードが1金になる
・忠兵衛(ちゅうべえ)
初期資金:4金
効果:
宿場マスで食事カードを購入する前に、出会いカードをランダムに1枚獲得する
なお、最後の宿場マスでは獲得できない
・広重(ひろしげ)
初期資金:3金
効果:
宿場マスで食事カードを購入する前に、任意の景観カードを1枚獲得する
なお、最後の宿場マスでは獲得できない
・寛忠(ひろただ)
初期資金:8金
効果:
寺社仏閣マスで寄付するとき、寄付したお金の分+1の勝利点を獲得できる
・光圀(みつくに)
初期資金:6金
効果:
温泉カード・偉業カードを獲得したとき、1枚につき追加で1点を得る
・吉保(よしやす)
初期資金:9金
効果:
出会いマスで出会いカードを獲得するとき、2枚の出会いカードを引き、その中から1枚の出会いカードを獲得する
●復路
オンにすると、江戸から始まり、ゴールが京都になります。
オフにすると、通常通り京都から江戸へ向かいます。
●美食の旅
オンにすると、宿場マスでの食事カードがプレイ人数と同数になります。
オフにすると、通常通りプレイ人数+1枚用意されます。
●新しい出会い
オンにすると、拡張で使用できる出会いカードを使用できます。
オフにすると、通常通りの出会いカードを使用します。
出会いカードの詳細は以下の通りです。
・案内人
獲得したとき、そのカードに対応した景観カードを1枚獲得できる
すでにその景観がそろっている場合は、好きな景観カードを1枚獲得する
・巫女
所持している間、寺社仏閣マスで寄付するとき、寄付したお金の分+1の勝利点を獲得できる
・職人
獲得したとき、お土産カードを1枚ランダムに獲得する
・公家
獲得したとき、3金を獲得する
・侍
獲得したとき、3点を獲得する
以下は、追加ルール「新しい出会い」で追加されるカードです。
・猿
温泉カードを1枚ランダムに獲得する
・板前
このカードを獲得するとき、1金支払う必要があります
獲得したとき、食事カードをランダムに1枚獲得する
ただし、すでに所持している食事カードだった場合、何も起こらず、支払った1金も戻ってきません
・祈祷師
このカードを獲得するとき、1金支払う必要があります
獲得したとき、任意の種類の景観カードを1枚獲得する
・托鉢僧
このカードを獲得するとき、1金支払う必要があります
獲得したとき、4点を獲得する
●準備
オンにすると、ゲーム開始時の所持金が、以下のようになります。
オフにすると、旅人カードの初期資金になります。
プレイ人数 | 1番 | 2番 | 3番 | 4番 | 5番 |
3人 | ±0金 | +1金 | +2金 | ー | ー |
4人 | -1金 | ±0金 | +1金 | +2金 | ー |
5人 | -1金 | -1金 | ±0金 | +1金 | +2金 |
●四ツ辻
オンにすると、拡張「四ツ辻」で遊ぶことができます。
オフにすると、通常通りのルールで遊ぶことができます。
この拡張については後日紹介したいと思います。
このゲームを遊んでみて
のんび旅をしているようで楽しいゲームです。旅人カードもそれぞれ個性があり、どのように旅をしていくかの指針にもなりますね。ルール説明のとおり、進むペースは自分で決められます。極力遅いペースで進むことが大事ですが、時には優先して止まりたいマスも出てきます。他のプレイヤーがどこに止まるのか、どこに止まりたいのかを予想しながら、自分が止まりたいマスを計算することも必要になってきますね。ただ、個人的にこのゲームは、勝敗よりも自分のしたいことを優先して遊ぶことが多いですね。今回はお土産いっぱい集めるぞ!とか、とにかく景観カードをそろえたい!とか、やりたいことをやりたくなるゲームだと思いました。
東海道の旅を楽しめるすごろくゲーム『東海道』、ぜひ一度遊んでみてください。
それでは、また次の記事で。