【ボードゲームアリーナ ルール解説 ケツァール(Quetzal)】変化するワーカー?ちょっと変わったワーカープレイスメント

BGAルール解説

どうも。

今回は、ボードゲームアリーナで遊べるちょっと変わったワーカープレイスメントゲーム『ケツァール』を紹介します。ワーカーを転がして、毎回変化する変わったワーカープレイスメントゲームなので、ぜひ一度遊んでみてください。

ゲームの概要

・ケツァールはどんなゲーム?

ケツァールは、プレイヤーが探検家となり、発見されたばかりの聖なる鳥の街「ケツァール」の遺跡にある遺物を集めるゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。

プレイ人数:2~5人   プレイ時間:49分
難易度:3   戦略:4   運:3   やり取り:3   (全5段階)

※BGAより参照

・デザイナーの紹介

ケツァールのデザイナーは、アレクサンドル・ガルシア氏です。このゲームは『クアルト』や『コリドール』で有名なGigamicから発売されたゲームです。ケツァールとは、パッケージにいる緑色の美しい鳥のことです。

ゲームのルール

・ゲームの勝利/終了条件

全5ラウンドが終了するとゲームが終了し、最も勝利点を持っているプレイヤーの勝利となります。

・ゲームの準備

この準備はBGAでは自動で行われます。

メインボードには、ラウンドマーカーを置き、それぞれのプレイヤーの色のディスクを発見点トラックに置きます。また、各エリアに「遺物カード」「アップグレードタイル」を配置します。

アップグレードタイルは2人プレイ時は2枚、3人以上の時は3枚並べます。

また各プレイヤーには、自分の色のキャラクターカードと、人数に応じた「ワーカー駒」と手番に応じた「コイン」が配られます。キャラクターカードに差はありません。

●ワーカー駒
2・3人:7個
4人:6個
5人:5個

●コイン
2人:手番1→4枚、手番2→5枚
3人:手番1→4枚、手番2・3→5枚
4人:手番1→4枚、手番2・3→5枚、手番4→6枚
5人:手番1→4枚、手番2・3→5枚、手番4・5→6枚

・ゲームの流れ

このゲームは1ラウンドが以下の4つのフェーズを順に行っていきます。

1.ワーカー駒を振る
2.ワーカー駒を配置する
3.配置したワーカー駒を順に処理する
4.次のラウンドの準備

1.ワーカー駒を振る

このフェーズはBGAでは自動で行われます。

自分の持っているワーカー駒をすべて振ります。ワーカー駒は裏表で白と黒の面になっています。転がしたワーカー駒の位置により次のフェーズで使う駒の種類を決めます。

黒の面が出たら「冒険者」として、白の面が出たら「考古学者」として使用できます。また横や縦で立った場合は上記のどちらとしても使用できる「ワイルド駒」となります。さらに、縦で立った駒はボーナスとして1コイン獲得できます。

なお、ワーカー駒の中にある大きい駒は出た面にかかわらず、ワイルド駒として使用できます。

2人プレイ時のみ、ここでメインボードに中立のワーカー駒が6個ランダムに配置されます。

2.ワーカー駒を配置する

スタートプレイヤーから順に、ワーカー駒でグループを作り、メインボードに配置します。

まず、所持しているワーカー駒を割り振り、グループを作ります。最低1個からでもグループは作成可能です。グループを作成した後に、メインボードにそのグループを配置します。

配置できる場所にはそれぞれルールがあります。

①1個しか置けない場所

以下のエリアは早い者勝ちで、ワーカー駒を1個だけ置くことができるエリアです。

  • 知識の石碑
    「白:考古学者」のワーカー駒のみ配置できます。なお、スタートプレイヤーはここに配置することはできません。
  • 寺院
    5個のスペースにそれぞれ1個のワーカー駒を配置できます。1~4段目は「白:考古学者」のみ、5段目はどちらの駒でも置くことができます。
    なお、このエリアに配置する場合は、対応する枚数のコインを支払わなければ配置することができません。上から5・4・3・2・1枚のコインが必要となります。

  • 2人プレイ時は2個、3人以上の時は3個のスペースにそれぞれ1個のワーカー駒を配置できます。基本的には「黒:冒険者」のワーカー駒のみ置くことができますが、一番下段のエリアのみどちらの駒でも置くことができます。
    なお、このエリアに配置する場合は、対応する枚数のコインを支払わなければ配置することができません。2人プレイ時は2・1枚、3人以上の時は3・2・1枚のコインが必要となります。
②複数の駒が置ける場所

以下のエリアは複数の駒が置けるエリアです。このエリアには「+」のマークがあります。
なお、このエリアには「白:考古学者」か「黒:冒険者」のみで構成されたグループが配置できます。考古学者と冒険者を混ぜたグループは配置することはできません。ワイルド駒は混ぜても大丈夫です。

さらに、このエリアでは他のプレイヤーが置いているエリアを乗っ取ることが可能です。すでに他のプレイヤーが置いているエリアでも、置いてある駒よりも多い駒を置くことで乗っ取ることができます。乗っ取られたプレイヤーの駒は、色は変えないままで手元に戻ります。なお、すでに自分の駒が置いてあるエリアに追加で駒を置くことはできません。

2人プレイ時は、中立のワーカー駒を乗っ取ることができます。

  • 寺院周辺(採石場・小さいな寺院・遺跡)
    採石場・小さな寺院・遺跡の3か所があります。どちらの駒の種類でも配置することができます。
  • 闇市
    「黒:冒険者」のワーカー駒のみ配置できます。

  • どちらの駒の種類でも配置することができます。
    なお、このエリアは2・3人プレイ時は1個しかエリアがありませんが。4・5人プレイ時は2個に増えます。
③フリースペース

以下のエリアはどのプレイヤーが何個でもワーカー駒を置けるエリアです。
すでに自分の駒がある場合や、他のプレイヤーの駒がある場合でも配置することができます。

  • キャンプ
    どちらの駒の種類でも配置することができます。
  • 港湾管理局
    どちらの駒の種類でも配置することができます。
    なお、このエリアに配置する場合は、ワーカー駒1個につき2コイン支払う必要があります。

以上のエリアに配置し、全プレイヤーがすべてのワーカー駒を配置し終えると次のフェーズに移ります。

3.配置したワーカー駒を順に処理する

配置したワーカー駒を、エリア順に処理していきます。なお、「キャンプ」のみワーカー駒を配置した時点で即効果を処理します。

●0.キャンプ

このエリアは、ワーカー駒を配置した時点で効果を処理します。

1コイン受け取り、所持しているワーカー駒を1個振り直すことができます。縦に立てばボーナスとしてさらに1コイン獲得できます。

●1.知識の石碑

スタートプレイヤーマーカーを受け取り、1発見点を受け取ります。スタートプレイヤーマーカーがあるプレイヤーは次のラウンドでスタートプレイヤーとなります。

●2.寺院

上から順に処理していきます。1・2段目のプレイヤーは並べられた遺物カードを2枚獲得できます。3・4段目のプレイヤーは並べられた遺物カードから1枚、山札の上から引いた1枚、計2枚獲得できます。5段目のプレイヤーは並べられた遺物カードから1枚獲得できます。

並べられた遺物カードは早い者勝ちです。中立のワーカー駒があった場合は、価値の高い遺物カードを優先して捨てられます。

●3.寺院周辺(採石場・小さいな寺院・遺跡)

並べられた遺物カードを2枚獲得できます。さらに採石場では1勝利点、小さな寺院では1発見点、遺跡では1コイン獲得できます。

●4.闇市

遺物カードを1枚捨て、7コイン獲得できます。

●5.村

上から順に処理していきます。並べられたアップグレードタイルを1枚獲得できます。

永続効果のタイルはキャラクターカードの右側に2枚まで配置することができ、効果を発動します。なお、3枚目を獲得した場合は、どれか1枚を自分の捨て場に置きます。
即時効果のタイルは効果を発動後、自分の捨て場に置きます。

●6.港湾管理局

自分のワーカー駒1個につき、最大3枚まで遺物カードを引き渡せます。この処理はワーカー駒1個ごとに処理され、一気に処理することはできません。

●7.船

最大6枚まで遺物カードを引き渡せます。

以上の処理をすべて行うと、次のフェーズに移ります。

4.次のラウンドの準備

空いている遺物カードとアップグレードタイルを補充します。このラウンドで残った遺物カードとアップグレードタイルはそのまま持ち越しになります。

以上のフェーズを繰り返し、5ラウンドが終了するとゲームが終了し得点計算となります。

・発見点について

発見点トラックにあるディスクは、発見点を獲得することで進めることができます。

発見点は鳥の頭のようなアイコンです。知識の石碑や小さな寺院、アップグレードタイルや遺物カードのボーナスで獲得することができます。

ディスクを進めることで、発見点トラックにある報酬を受け取ることができます。

2点:1コイン
4点:1勝利点
6点:アップグレードタイルを山札から1枚引く
8点:2コイン
10点:4勝利点
12点:6勝利点

・遺物カードについて

遺物カードはこのゲームにおける得点源です。
遺物カードを寺院や寺院周辺で集め、港湾管理局や船で引き渡して初めて勝利点となります。

遺物カードは全部で5種類あります。カード下部には、同種類の遺物カードを1~3枚引き渡した際の獲得できる勝利点が書かれています。同種類の遺物カードを引き渡すと、より高得点となります。

陶器:1枚→1点・2枚→2点・3枚→4点
武器:1枚→1点・2枚→3点・3枚→5点
石板:1枚→2点・2枚→4点・3枚→7点
小像:1枚→2点・2枚→5点・3枚→8点
ミイラ:1枚→3点・2枚→6点・3枚→10点

さらに遺物カードの右上には、引き渡した際に獲得できるボーナスのアイコンがあるものもあります。ボーナスは1勝利点・1発見点・1コインのいずれかです。

・アップグレードタイルについて

上記にもあるように、アップグレードタイルには永続効果と即時効果があります。
永続効果のアップグレードタイルは2枚まで保持することができ、3枚目を獲得した場合は、どれか1枚を自分の捨て場に置きます。

永続効果は、獲得した後に効果を発動し続けます。
即時効果は、獲得した直後に効果を発動し、自分の捨て場に置きます。

なお、アップグレードタイルには、得点計算の際に勝利点となるものもあります。アップグレードタイルの下部に書かれている数字分、得点計算の際に勝利点となります。

・得点計算

得点計算は、ゲーム中に獲得した勝利点と、以下の合計で決まります。
なお、同点のプレイヤーがいた場合は、発見点トラックを進めているプレイヤーの勝利となります。

  • スタートプレイヤーマーカー
    最後にスタートプレイヤーマーカーを持っていたプレイヤーは2勝利点獲得できます。
  • コイン
    3コインごとに1勝利点獲得できます。
  • アップグレードタイル
    場にあるアップグレードタイルと捨て場にあるアップグレードタイルに書かれている数字分、勝利点を獲得できます。

このゲームを遊んでみて

ワーカー駒の管理が悩みます。乗っ取りのことを考えれば、より多い数のワーカー駒を配置したいですが、それだと他のエリアに置けなくなります。逆に少ない駒を配置していってワーカー駒を多く保持した状態にして、他のプレイヤーが置いたエリアを乗っ取りにいく作戦も立てられます。また、遺物カードを保持しているだけでは得点にならないので、必ず港湾管理局や船にワーカー駒を置く必要があります。特に船エリアは一度に6枚も引き渡せるので強いです。最後は船の取り合いが必須になりますね。

ワーカー駒を転がす、一風変わったワーカープレイスメントゲーム『ケツァール』、ぜひ一度遊んでみてください。

それでは、また次の記事で。

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