どうも。
今回は、美しい絵画を収集し展示していくゲーム『アール・デッコ』のルールを解説していきます。美しい絵画を収集し、展示することでその絵画の価値を上げていくデッキ構築ゲームになっているので、ぜひ一度遊んでみてください。
ゲームの概要
・アール・デッコはどんなゲーム?
アール・デッコは、プレイヤーが美術品収集家となり、5つのアートジャンルの絵画を購入し、それを展示していくことで、絵画の価値を高めていくゲームです。ゲームの詳細は以下の通りです。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:33分
難易度:2/5
戦略:4/5
運:2/5
やり取り:1/5
※BGAより参照
・デザイナーの紹介
アール・デッコのデザイナーは、タ・テ・ウー氏です。他にもキックスターターで流通された『プロメナード』というデザインが美しいゲームのデザイナーでもあります。
ゲームのルール
・ゲームの勝利/終了条件
12枚目の絵画カードが展示される、絵画カード山札がなくなる、いずれかのアートジャンルあるいはゴールドの価値が70以上になる、以上の3つのうち1つでも条件を満たすと、そのラウンドでゲームが終了し、勝利点を最も多く獲得したプレイヤーの勝利となります。
・ゲームの準備
この準備はBGAでは自動で行われます。
以下の5つのアートジャンル
- 黄色:アール・ヌーヴォー
- 青色:印象派
- ピンク色:ポップアート
- オレンジ色:ルネサンス
- 緑色:シュルレアリスム
と、ゴールドの市場評価を「0」の状態から始めます。
ギャラリーエリアには、4つのエリアに3枚ずつ絵画カードを配置し、残りを山札とします。コストトークンを一番左のギャラリーは「1」を、残り3ギャラリーは2~8のコストトークンをランダムに右側の数字が大きくなるように配置します。残りのコストトークンは寄せておきます。銀行エリアには、左側に「3ゴールド」のカードを2枚、右側に「5ゴールド」のカードを1枚配置し、残りのゴールドカードを山札とします。
美術館エリアには、上部に5枚のボーナスタイルをランダムに配置します。また、各展覧会には左から5・4・4・3・3枚ずつ、5つのアートジャンルの招待タイルを3枚ずつ、そしてパレットタイルを5枚、ぞれぞれランダムに配置します。
各プレイヤーには「1ゴールド」カードを3枚、「2ゴールド」カードを2枚、そして絵画カードを5枚配られ、シャッフルし、5枚を手札に、残り5枚を自分の山札とします。またプレイヤーの色のリボンも9枚配られます。
自分の名前のある箇所から、山札や捨て札のカードを確認できます。また、目のマークを選択すると所持しているすべてのカードを確認できます。
絵画カード・ゴールドカードには、カードを獲得したり、展示したりする際に支払うためのコストが左上に書かれています。また1~3のゴールドカードの下部には、ゲームから除外することで使用できる特殊効果が書かれています。
・ゲームの流れ
各プレイヤーは、自分の手番で以下の3つのアクションから2つ選んで行います。なお、同じアクションを2回行うこともできます。
1.値切る
2.獲得する
3.展示する
1.値切る
このアクションは、自分の手札から1枚を自分の捨て札に捨て、自分の山札から2枚引きます。自分の山札がなくなった場合は、自分の捨て札をシャッフルし、新しい山札とします。
操作は、捨てたいカードを選択後、「値切る」を選択します。
2.獲得する
このアクションは、コスト分のカードを手札から捨て、ギャラリーエリアあるいは銀行エリアからカードを獲得します。
ギャラリーエリア・銀行エリアにはそれぞれコストが左上に書かれているので、その分のコスト分のカードを捨てます。なお、獲得するカードは重なっているものも獲得することができます。コスト分を支払ったカードと獲得したカードは、自分の捨て札に捨てます。
なお、同じ手番で、同じギャラリーからカードを獲得することはできません。
操作は、獲得するカードと、コストとして支払う手札のカード選択後、「獲得する」を選択します。
上の画像の場合は、ギャラリーエリアからコスト6のカードを獲得したかったので、手札からコスト1のカードを4枚とコスト2のカードを1枚捨てました。
後述しますが、絵画カードを獲得した場合は、獲得した絵画カードのアートジャンルの価値が上がります。
3.展示する
↓
このアクションは、コスト分のカードを手札から捨て、美術館エリアに絵画カードを展示します。
展示するには、美術館エリアにある該当するアートジャンルの招待タイルを選択し、そのアートジャンルと同じアートジャンルの絵画カードを、左上にある各展覧会のコストを支払い展示します。なお、パレットタイルはワイルドとなり、どのアートジャンルの絵画カードでも展示することができます。
これらの招待タイル・パレットタイルは早い者勝ちです。展示した絵画カードには自分のリボンが付きます。
なお、展覧会は左から5・4・4・3・3枚まで展示できます。
もしも、1つの展覧会をすべて展示することができると、得点計算時のボーナスタイルを解放できます。
操作は、展示したい手札の絵画カードと、展覧会の招待タイルを選択後、「展示する」を選択し、その後、コストとして支払うカードを手札から選択し、「展示する」を選択します。
上の画像の場合は、「ミックスメディアの傑作」の展覧会に印象派の絵画カードを展示しようとしました。コストは13必要ですが、後述する初回ボーナスでコストを3下げて、手札から合計10コスト分のカードを捨てて、印象派の絵画カードを展示しました。
絵画カードを展示すると、各展覧会によって展示した順に勝利点が獲得できます。コストに使用したカードは自分の捨て札に捨てます。また後述しますが、展示した絵画カードのアートジャンルの価値が高まります。
なお、各プレイヤーが初めて展示する時には、初回ボーナスを獲得できます。初回ボーナスは早い者勝ちで、以下の4つがあります。
- 初回ボーナスを得る時に展示するコストを2少なくする
- 初回ボーナスを得る時に展示するコストを3少なくする
- 1勝利点を獲得できる
- 2勝利点を獲得できる
初回ボーナスは、それぞれ使用したプレイヤーの色のリボンが美術館エリアに表示されます。
●手番終了時の処理
手番終了時に、手札が残っていた場合、手札を好きな枚数、自分の捨て札に捨てることができます。手札がない場合は行いません。その後、手札が5枚になるように自分の山札から補充します。
また、ギャラリーエリアのいずれかのギャラリーの絵画カードがなくなった場合、左のギャラリーから3・3・2・2枚となるように補充します。さらに、絵画カードのなくなったギャラリーのコストトークンを、残っているコストトークンの中から一番近い数字で大きくなるようなコストトークンに交換します。なお、これまであったコストトークンはゲームから除外します。
銀行エリアも同じように、3ゴールドが2枚、5ゴールドが1枚になるように補充します。
上の画像では、一番左と3番目のギャラリーの絵画カードがなくなったので、手番終了時に絵画カードを補充しました。さらに、絵画カードがなくなったギャラリーのコストが、一番左は2→3に、3番目のギャラリーはすでに7のコストトークンは使われているので6→8にあがりました。
・ゴールドカードの特殊効果について
1~3のゴールドカードには、下部に特殊効果が書かれています。
これらの効果を使うには、その効果欄を選択することで使用できます(選択するとカードが赤い枠で囲まれます)。なお、効果を使用したゴールドカードは自分の捨て札には捨てず、ゲームから除外するため、1回きりの効果となります。
・絵画の価値について
このゲームでは、カードを獲得したり、展示したりすると絵画の価値が上がっていきます。価値が上がると、絵画カードのコストが上がったり、得点計算時に多くの勝利点を獲得できたりします。
カードを獲得する際には各ギャラリーの右上の数字分、展示する際には各展覧会の右上の数字分、該当するアートジャンルの価値が上がります。それぞれのアートジャンルの価値が一定の数値を超えると価値があがり、そのカードのコストが上がります。コストが上がると、よりカードを獲得したり、展示しやすくなっていきます。
また、価値が上がると、得点計算時に自分が持っている絵画カードが、「1枚につき〇点」といったように、勝利点を多く獲得できるようになります。これはゴールドカードも同様で、ゴールドの価値が上がると「5ゴールドにつき〇点」といったように、勝利点を多く獲得できるようになります。
・得点計算
美術館エリアに12枚目の絵画カードが展示される、絵画カードの山札がなくなる、いずれかのアートジャンルの価値が70を超える、以上3つの条件をどれか1つでも満たすと、そのラウンドでゲームは終了します。得点計算は以下のように行われます。
- ゲーム中に展示で獲得した勝利点
- 所持している絵画カード・ゴールドカードによる勝利点
- ボーナスタイルによる勝利点
・所持している絵画カード・ゴールドカードによる勝利点
上記にもありましたが、ゲーム終了時に持っている絵画カード・ゴールドカード(自分の手札・山札・捨て札)は、それぞれの価値によって勝利点となります。
アートジャンルは持っている枚数、ゴールドは「〇ゴールドにつき〇点」で得点が獲得できます。
そのため、展示だけでなく、価値の高い絵画カードを集めるだけでも得点となります。
・ボーナスタイルによる勝利点
上記にもありましたが、1つの展覧会を絵画カードで埋めることでボーナスタイルが解放されます。ボーナスタイルは全プレイヤー共有のものとなります。
上の画像の場合は、一番右の展覧会が絵画カードで埋まったので、その上にあるボーナスタイルによる得点が、条件を満たしたプレイヤーに与えられます。
以上の計算を行い、勝利点を最も多く獲得したプレイヤーの勝利となります。
・追加ルール
アール・デッコの追加ルールは以下の通りです。
●ゲームの設定
・ゴールドボーナスタイルなし
ボーナスタイルが、絵画カードに関わるものだけの基本セットになります。
・すべてのボーナスタイルを使用する
ゴールドに関するボーナスタイルも使用する拡張セットになります。
このゲームを遊んでみて
絵画が1枚1枚が綺麗で見てるだけで楽しいです。絵画は集めれば集めるほど価値が高まり、コストを支払うのも楽になりますし、得点も多く獲得することができるという、面白いデッキ構築ゲームですね。個人的には、最初の手札とギャラリーにある絵画カードを見て、集めやすいアートジャンルを絞って集めていくのが定石なのかな~と思いました。ボーナスタイルもありますが、解放するには展覧会のスペースをすべて埋める必要があるので、意外と難しく、できたらいいな~程度で考えてもいいかもしれません。
綺麗な絵画を集め、展示していくデッキ構築ゲーム『アール・デッコ』、ぜひ一度遊んでみてください。
それでは、また次の記事で。